触るだけで個人を見抜くやわらかドアノブ

柔らかいセンサーとドアノブの融合が生む知的な「ドアノブレザバー計算」

ソフトマシンの技術概要
人が部屋を出入りするときに必ず触れなければならないモノ、それが扉のドアノブです。捻って、押して、話すだけのドアノブですが、柔らかい材料と柔らかいセンサーを駆使すれば、個人を識別しすることができる知能を生み出せます。この技術ではソフト材料からセンサーで読み取った『触った』情報を簡単に解析するだけで、動作の識別から個人の識別まで実現してしまう計算方法です。このドアノブは回転する根本の部分にシリコーンでできたカバーとその内側に一枚の圧電フィルムセンサーを挟んだだけの非常に簡単な構造をしています。しかし、それだけで得られる波形データは各動作によって非常に異なっており、人によって若干波形も異なっているようです。一見するとその波形から個人の違いまでは見てとれませんが、古典的な識別用の機械学習を適用するだけで、高精度に見分けることができることがわかったのがこの技術です。


ソフトマシン『ドアノブレバザー計算』の特徴

ソフトマターの物理レザバー計算と圧電フィルムセンサー
『ドアノブレザバー計算』が高い識別精度を実現できたのは、2段階の物理レザバー計算という方法を採用したことに起因します。物理レバザー計算は外部からの入力が、実際のモノ(水や身体)を経由して計算され、その結果が出力としてセンサーから取得でき、そのセンサー値を機械学習することで特定のタスクに対する学習精度が向上するという一面をもっています。この柔らかい『ドアノブ』は、1段階目で動作の識別をし、2段階目で個人の識別をします。区別しやすい方から、区別が難しい方に段階的に物理レザバー計算を適用していくことで、この技術では高精度に動作識別とその個人を見抜くことができています。


BOM

作業時間

1日程度:ドアノブのカバー制作

材料
シリコーン樹脂(EcoflexTM00-30)

装置
FDM方式3Dプリンター(センサー土台作成用)

部品
マスキングテープ(センサーの簡易被膜用)
圧電フィルムセンサー(Digi-Key 223-1315-ND)
導電性接着剤(センサー電極と導線の接着用)
ADコンバーター(ADS1115)
Atom Matrix(ADCとI2C通信
センサー処理用PC(要:センサー読み取り用コード


期待できる「やわらか」サービス

やわらかセキュリティ
触るだけで個人認証できるので、強固に暗号化されたセキュリティとして期待できる。

やわらか見守りシステム
日常的に触れる箇所に自然に配置することで、日々の気分診断をできる、ちょっとしたアプリケーションとして。

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